頭皮内部の毛根の膨らんだ部分を毛乳頭(もうにゅうとう)といいます。この毛乳頭に存在する毛母細胞は、栄養や酸素などを受け取って細胞分裂を繰り返しながら髪の毛へと成長していきます。毛母細胞は細胞分裂のスピードが速い分、栄養不足や体調不良、ストレスなどの影響を受けやすく、髪質や色素のダメージにつながります。さらに毎日のシャンプーやカラーリングも毛根の負担になるため、近頃は20代の若白髪や薄毛が増えています。
若白髪を防ぐには丈夫な毛根を作る、つまり、毛母細胞の分裂を活発化させる体内からのアプローチが大切です。
ビタミンAは、細胞分裂を正常化する働きがあるので、うなぎやレバー、緑黄色野菜などを積極的にとりましょう。髪の毛の主成分はタンパク質ですから、動物性タンパク質に加え、大豆製品や枝豆などの植物性タンパク質も不可欠。そのほか亜鉛や銅、鉄などのミネラルも育毛には必須な栄養素です。また、血流をよくして毛母細胞に栄養を供給するには、青魚に多く含まれるEPAやDHA、ビタミンEなどがおすすめです。入浴する際、頭皮をマッサージすると血行改善に効果的です。
回答者:マブチメディカルクリニック院長 馬渕知子