気になる症状Q&A

これって病気?どう治す よく起こる不快な症状や、ちょっと気になるからだのこと、毎日を元気に過ごすための対処法を紹介します。

マンモグラフィでデンスブレストと指摘。どんな問題?
乳がん検診でマンモグラフィを受けたら、
「デンスブレスト」との指摘を受けました。
どんな問題がありますか?
(41歳・女性)

乳房の乳腺組織の割合が高く、マンモグラフィで乳がんを発見しにくい傾向があります。超音波(エコー)検査も併せて行うのがおすすめです。

 乳房は、母乳を作る組織の「乳腺」と、乳腺を支える「脂肪」から構成されています。その割合や分布には個人差があり、乳腺の割合が高いタイプを「デンスブレスト(高濃度乳房)」と呼びます。
 欧米人と比較すると、日本人はデンスブレストの割合が高く、40歳以上の女性の4割程度が該当するといわれています。また、乳腺は加齢に伴い減少し、脂肪に置き換わっていく傾向があるため、デンスブレストは若い人ほど多いです。
 デンスブレスト自体は病気ではありませんが、マンモグラフィで乳がんを発見しにくいタイプだということに留意する必要があります。マンモグラフィでは乳腺が白く、脂肪が黒く写るため、デンスブレストの場合は白く写る部分が多くなります。しこりなどの乳がんの病変も白く写るため、病変が見つかりにくく、発見が遅れてしまう恐れがあります。
 そのため、デンスブレストの人はマンモグラフィと併せて超音波(エコー)検査も行うことを検討するとよいでしょう。両方を行うことで乳がんの発見精度を高め、見つけにくい病変の見逃しを防ぎます。
 また、定期的な検診を行うとともに、セルフチェックを心がけて早期発見につなげましょう。

回答者:戸崎光宏 銀座医院 医師

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