監修

認定NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル)理事長
山口育子やまぐち いくこ

認定NPO法人ささえあい医療人権センター COML:
「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者が自立・成熟し、主体的に医療に取り組むことを目指して1990年に設立。患者と医療者が協働する医療の実現を目的に、電話相談やセミナーなど、さまざまな活動を展開。

毎年“健診”を受ける必要ってあるの? 毎年過去数年の結果と比較を小さな体内の変化がわかります

健診結果に対し、行動することが大事!

「忙しいから」と、つい健診を後回しにしたり、せっかく受けても結果をほったらかしにしたりしていませんか。健診を受けるメリットは、病気や病気の兆候を早期に発見できること。毎年継続して受けることで、体の現状を把握できる上に、一年前と結果を比較して、小さな変化も見つけやすくなります。

大切なのは、結果を真摯(しんし)に受け止め、異常があったら改善に向けて行動を起こすこと。「再検査」の項目がある場合には、速やかに医療機関で受診してください。「経過観察」の場合でも、放置してよいという意味ではありません。生活習慣を振り返り、食生活を改める、運動を始めるなど、改善すべきところを改善しましょう。特に糖尿病や高血圧などの「生活習慣病」の多くは、初期段階では自覚症状が現れにくいもの。健診の結果から、いかに早く異変に気付き、生活習慣を改めるかが重症化を防ぐポイントになります。ただし、毎年健診を受けているからといって全ての病気を発見できるわけではありません。気になる症状があれば、早めに医療機関で受診しましょう。

また、健診の他にも定期的に受けたいのが「がん検診」です。多くのがんは、早期に発見・治療ができれば治癒率も高い病気。ご加入の医療保険や職場、市区町村の「がん検診」の機会を積極的に利用してください。

ご家族や親せきなど、周囲の大切な人に、健診やがん検診の機会を積極的に利用するようすすめましょう。

「特定健診」の活用を!

実施主体は医療保険者。40歳~74歳の医療保険加入者全てを対象とした健康診断です。

「がん検診」も積極的に

ご加入の健康保険や職場、市区町村などで実施しています。特に、女性特有の乳がん、子宮頸がんなどは、20歳代~40歳代でもかかりやすいがん。定期的に受診することをおすすめします。

Copyright (C) 社会保険出版社 All Rights Reserved.