A NUTRIENT どんな栄養素をどのくらいとればよいのか。ここでもう一度、見直しを

 毎日どんな栄養素をどれくらいとればよいのか。そのものさしである「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省)が改定されました。
 今回の見直しでまず目につくのが、とり過ぎによる健康障害を防ぐため定められていた「上限量」が、「耐容上限量」という名称に変わったこと。それ以上摂取すると健康を害する恐れがあるというニュアンスが強調されています。通常の食事で耐容上限量を超えることはあまりありませんが、現代はサプリメントや栄養強化食品などから過剰摂取になる場合があります。下に挙げたような栄養素のサプリメントなどを利用している人は、厚生労働省のホームページなどで耐容上限量を確認して正しく摂取しましょう。
 さらに、10・20代の女性の1日に必要な推定エネルギー必要量が、約50〜100 kcal減り、70歳以上の高齢者では、男女ともにそれぞれの身体活動量に合わせて、約100〜400kcal増えています。やはり同省のホームページなどで自分に必要なのは1日に何kcalなのか、一度は確認しておきたいところです。
 ただし、若い女性では必要量を大幅に下まわり、「やせ」になる人も多いようです。必要以上の食事制限にはご注意ください。
 また、ナトリウム(食塩相当量)の目標量が男性は1g、女性は0.5g引き下げられました。1gといえば、たくあん約3切れ分。日々これくらいのさらなる減塩を。
 カルシウムも、これまで以上に積極的に摂取したほうがよいようです。乳製品や緑黄色野菜、大豆製品、小魚などを毎日きちんととりましょう。


耐容上限量が設定されている栄養素

ビタミンA ビタミンB6 リン マンガン
ビタミンD 葉酸 ヨウ素
ビタミンE カルシウム 亜鉛 セレン
ナイアシン マグネシウム モリブデン

※「日本人の食事摂取基準」の詳細は、厚生労働省のホームページをご覧ください。


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