「早食いは太る」は本当だった!

 子供の頃、「よくかんで食べなさい!」と言われたことはありませんか? 近年、よくかんでゆっくり食べることの大切さが見直されています。
 岡山大学大学院の森田学教授らの研究グループが、一定の基準を満たした約1,300人の大学生を対象に食事の速さと肥満の関連性について3年間の追跡調査を行った結果、早食いの人はそうでない人より4.4倍も肥満になりやすいことが分かりました。肥満との関連性は「油っこいものを好んで食べる」や「満腹まで食べる」といった生活習慣よりも強いものでした。
 また、食事の速さと食後のエネルギー消費量にも関連性があることが判明。東京工業大学大学院の林直亨教授らの実験では、よくかんでゆっくり食べた場合、できるだけ速く食べた場合に比べ、食後に栄養素を分解して消費されるエネルギー量は約26倍と大幅に増加しました。体重が60kgの場合、年間11,000kcal分の差が生じ、脂肪に換算して約1.5kgと推定されます。
毎日の食べ方を少し変えてみるだけで、肥満やメタボリックシンドロームの予防効果が期待できるかもしれません。

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