気付く頃には手遅れに…。
歯周病は「生活習慣病」です

歯周病は、日頃の生活習慣と関係の深い「生活習慣病」です。

初めは痛みや出血などの自覚症状がないことが多いため、原因となる生活習慣を改める機会がないまま気付かないうちに症状が進んでしまいます。歯ぐきの縁部分が炎症を起こす「歯肉炎」の状態から始まり、進行すると歯を支える土台(歯槽骨)が溶け、出血や膿がひどくなる「歯周炎」へと悪化。最終的には歯を失うことになりかねません。

どんな人がなりやすい?

歯周病になりやすくなる要因は、大きく分けると次の3つが考えられます。1つ目は、不規則な食生活などの生活習慣。2つ目は、ストレスやホルモンバランス、遺伝といった健康状態や体質。3つ目は、虫歯やかみ合わせの悪さなど、口の中の環境です。

成人の場合も悪い生活習慣の積み重ねによって悪化します。なりやすい年代は40歳~45歳くらいといわれますが、女性の場合は、女性ホルモンのバランスが乱れる影響で妊娠中や閉経後に歯周病になりやすく、特に注意が必要です。

放っておくと「万病の元」に!
本当は怖い歯周病

歯周病は体の状態から影響を受ける一方で、体全体にも影響を及ぼします。

最近の研究では、歯周病の原因となる細菌や炎症によって発生する物質が全身に運ばれ、口の中だけでなく全身にさまざまな悪影響を及ぼす可能性が明らかになってきました。

特に心臓などに持病のある人や抵抗力が低下している高齢者などは、歯周病による体への影響を受けやすいといわれます。歯と口の健康は、全身の健康と密接につながっているのです。

定期的な健診で予防対策を

歯周病は一度悪化すると自然に治ることはないといわれています。症状が出ていなくても少なくとも年に一度、可能であれば半年に一度、歯の健診を受けましょう。早期のうちに発見しやすくなるため、治療にかかる時間と費用が節約できます。

相談しやすい「かかりつけ歯科医」を決め、定期的に歯の健診を続けることで、わずかな変化にも気付いてもらいやすくなります。歯科医院などへ通いづらい高齢者の場合は、在宅サービスを利用するのもおすすめです。

歯周病の気になる要因 意外な影響
ていねいな歯磨きとセルフチェックを
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