感謝の言葉を伝えよう~「ありがとう」の効力~

人には自分がしたことを多少なりとも誰かに認めてもらいたいという「承認欲求」があります。「すごい」「素晴らしい!」と称賛されるレベルのことでなくても、何かしら声をかけてほしいものです。そんなときの万能な一言が「ありがとう」です。

職場の上司から会議用の資料を用意しておくように言われたので、会議室にセッティングして、「終わりました」と伝えたら、パソコンから目も離さずに「うん」とだけ言われました。これでは自分のやり方に問題がなかったのか、役に立ったのかどうかもわかりません。せめて「ありがとう」くらい言ってくれればいいのに。

たった5文字の「ありがとう」は、いつでも、誰でも使える言葉です。「ありがとう」と言われて悪い気がする人は、おそらくいないでしょう。ところが、上司や先輩に目を移すと、上記のように「ありがとう」と言っていないケースが多く見受けられます。

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指示されたことをきちんと行うことは、「仕事だから当たり前」かもしれません。しかし、上司だったら目をつぶってでもできるようなレベルの仕事でも、部下にとっては、初挑戦でドキドキしながら取り組んだ可能性もあります。

だから、「仕事だから当たり前」という気持ちは少し置いて、「ありがとう」と声をかけることが大切です。上司から「ありがとう」と言われると、部下は「認められている」「少しは役に立っている」と安心できます。何よりお互いのモチベーションアップにつながり、気持ちよく、前向きに働くことができるでしょう。

「ありがとう」を伝え合う!

誰かが何かをしてくれたら、それが当然だと思えても「ありがとう」。これは、相手が家族でも同じことです。食事の支度をしてくれて「ありがとう」。洗濯ものを片付けてくれて「ありがとう」。

たとえば私も、スーパーで買い物をしてレジで「またお越しください」などと言われた際、「ありがとうございます」と言うようにしています。店員さんが声をかけてくれているのに無言で応じるのは変ですし、私がスムーズに買い物ができたのは店員さんのおかげだと思うからです。お互いにねぎらい、感謝し、「ありがとう」を伝え合う。そうすると、なんとなく周囲の空気がよくなると思いませんか?

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