アンチエイジング
Anti-Aging 家庭でできるエイジングケア
目と全身の老化をもたらす「活性酸素」対策がカギ
ドライアイ 白内障 加齢黄斑変性
乾燥やほこりから角膜を守っているのは涙ですが、加齢などによって涙液の分泌が低下すると、ドライアイになります。 水晶体を構成しているたんぱく質が変性し、濁ってくるため、物がぼやけたりかすんで見えたりします。 加齢に伴って黄斑部に変化が起こり、視野の中心が見えなくなることが。高齢者の失明原因の一つ。
眼球図
老眼(調整力障害)   緑内障
加齢とともにピントの調節力が低下。手もとの新聞や本の活字がぼやけるといった症状が現れます。   眼圧の上昇などによって視神経が損傷し、視野が狭くなった状態。高齢者に多く、放置していると失明の危険も。
 老眼に代表される加齢による変化は、誰にも起こることであり、加齢に伴って進行する目の病気もいろいろあります(右図)。また、目の疲れや視力の低下は、肩こりや頭痛、イライラや集中力の低下を招くなど、全身の健康に与える影響も少なくありません。
 目の老化が現れるのは40〜45歳頃からといわれます。ただし、その進行には個人差があり、生活習慣や環境の見直しによって目の老化を少しでも遅らせることは可能です。
 一つは、長時間のパソコンやテレビを見続ける、暗い部屋で読書をするなど、目の酷使を避けること。目への負担をできるだけ少なくすることです。
 もう一つは、「活性酸素」から目を守ること。活性酸素は、体内に取り込んだ酸素の一部が変化したもので、増え過ぎると細胞を傷つけたり、血管を老化させたりする原因になります。特に細小血管が集まっている網膜は、活性酸素によるダメージを受けやすいところ。また加齢とともに水晶体が弾力性を失うのも活性酸素のせいと考えられています。活性酸素は紫外線やストレス、たばこなどによって増加することがわかっていますので、それらの害をできるだけ小さくとどめるとともに、食事では強い抗酸化成分を含む食物をとることが有効な対策になります。

目の健康を守る強い味方「アスタキサンチン」
 サケの身やイクラ、カニやエビの殻に含まれる赤橙色の天然色素で、その抗酸化力はβカロテンの40倍、ビタミンEの550倍といわれています。さらに、目や脳の神経細胞に入り込めるという、大きな特徴があります。つまり、目で直接、強い抗酸化作用を発揮できるため、目の若さと健康を守る上で強い味方になります。

●目の若さを保つための5カ条
  1. 老眼になったら老眼鏡でピントの補整を
    見えにくいのを我慢していると、かえって目の疲れの原因になります。
  2. 日差しの強いときはサングラスや帽子を
    活性酸素を増やす原因となる紫外線から、目と体を守りましょう。
  3. 十分に睡眠をとって目の疲労回復を
    よい睡眠と生活リズムが自律神経の働きを整え、ホルモンの分泌も安定します。
  4. 食事では抗酸化成分をしっかりと
    ビタミンC・E、βカロテンなどの抗酸化成分を積極的にとりましょう。
  5. 40歳を過ぎたら定期的に目の検査を
    緑内障などは予防が難しいので、早期発見のため年1回は検査を受けましょう。